top of page

十中八九と私 誕生まで その1

今の音楽活動の中心は”十中八九”というバンドである。私Oriteaの現在の音楽活動はこの十中八九なしではありえないといえる。福島県いわき市を本拠地として活動している他にあまり目にしないタイプのバンドで、自らを”神出鬼没系総合エンターティメントバンド”と称している。ただそう言われてもイメージがわかない人がほとんどであろう。一番近いイメージは”渋さ知らズ”である。というのも2013年5月の渋さ知らズのいわき市のアリオスでの公演の際に行われた3日間におよぶワークショップが十中八九誕生のきっかけだからだ。被災地域の若者と一緒に未来に向けたステージを作り上げていこうという趣旨の単発のイベントであったが、その自由な表現を目の当たりにし、心に火が灯ってしまった参加者達と不破大輔さんの双方からこの関わりを続けたいという話になり、同じ年の9月に結成されたグループが十中八九の原形である。

このワークショップの中心人物は不破大輔さんである。渋さ知らズのダンドリスト(段取る=指揮をとる)として、そして優秀なジャズベーシストとしてその名を知られている人である。そして現在では十中八九メンバーでもある。当時はこの被災地域に行くこと、そこで公演すること自体にも乗り気ではなかったそうである。このイベントを企画したアリオスの制作、前田優子(現十中八九メンバー)が10ヶ月間にも及び何度も彼のところに足を運ぶという熱心な働きかけでようやく実現したのだが、そこで話し合われたのは単にワークショップや本番の内容というより、「これから私たちはこの世界をどう生きていくか」という話だったそうである。それが、そのワークショップでの「この地のきれいなもの、いいもの、そして心のわだかまりなんかも全て出し合って『明日が見えるようなもの』を一緒に作り上げていこう」という不破さんの言葉につながっていったのは自明の理である。

特集記事
後でもう一度お試しください
記事が公開されると、ここに表示されます。
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page